上原note
2026.06.03

配偶者居住権のメリット・デメリット

配偶者居住権は、2020年4月1日から施行された制度で、被相続人の死亡時に居住していた配偶者が、そのまま住み続けられる権利です。

配偶者居住権のメリット

1. 配偶者の住居を確保できる

配偶者は、終身、無償で住み続けられ高齢の配偶者が自宅を失う心配がありません。

2. 預貯金を多く取得できる

自宅全部を取得する場合より、配偶者居住権だけを取得するためその分預金を多く取得できます。

3. 配偶者の生活保障になる。

特に、年金が少ない、預金が少ない場合には居住権を確保できるので有効です。

4. 所有権を次世代へ移転できる

所有権は子へ移転でき、将来の相続手続きが簡素になります。

5. 二次相続時に居住権は課税されない。

配偶者死亡時には配偶者居住権は消滅し、居住権自体は二次相続財産になりません。

デメリット

1. 自宅の売却が困難

所有者(子)は自由に売却できません。配偶者の同意が必要です。

2. 建替えが難しく、建物の建替えや大規模修繕は、配偶者と所有者双方の協議が必要です。

3. 権利関係が複雑になり、相続人間でトラブルのリスクがあります。

所有者(固定資産税・管理責任)
居住権者(使用収益権)

4. 登記が必要で、配偶者居住権設定登記を行います。

5. 融資・担保設定が難しく、金融機関は、配偶者居住権付き不動産を嫌い借入、担保提供がしにくくなります。

6. 施設入所時に不要になることがある。

老人ホームへ入所し、戻る見込みがなくなると、配偶者居住権の価値が実質的に低下します。
その場合には消滅や買い取りを検討することになります。

配偶者居住権は配偶者にとって大きなメリットですが、デメリットもあります。
慎重な検討が必要です。


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