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相続税申告書の添付書類一覧

相続税の申告書には、様々な添付書類があり、相続の内容に応じて添付する書類は異なってきます。
今回は添付書類について、相続の内容別に一覧にして分かりやすくご紹介させていただきます。

1.相続税申告の添付書類|身分を証明する書類

被相続人、相続人の身分を証明する書類は、ほとんどの相続税申告で必要となる基本的な添付書類です。

書類名 取得先 手数料 取得にかかる期間 コピーの可否 備考
被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本 役場 300~700円 即時 死亡日から10日を経過した日以後に取得します。
被相続人の住民票の除票 300円 本籍地の記載が省略されていないものです。
被相続人の死亡診断書(死体検案書) お手元 1,000~30,000円 死亡当日~数日以内 人が亡くなった場合には必ず発行されます。
被相続人の略歴 相続人が作成 様式は特にありません。
相続人全員分の戸籍謄本 役場 400円 即時 家族全員の記載があるものです。
相続人全員分の住民票 300円
相続人全員分の印鑑証明書 300円 × 原本の提出です。
相続人全員分のマイナンバーカード お手元 ない場合には通知カードでも大丈夫です。

※手数料につきましては各役場や各金融機関などで差があります。
正確な金額につきましては、取得先の機関に直接お問い合わせください。(以下、各項目で同様です。)

2.相続税申告の添付書類|財産に関する書類

相続財産の種類に応じて、添付書類は決まっています。
ここでは、多くの相続で相続財産となる財産別にご紹介いたします。

2-1.現金・預金関係

書類名 取得先 手数料 取得にかかる期間 コピーの可否 備考
残高証明書 各金融機関 770円 1週間程度 死亡日時点で残高で取得します。
既経過利息計算書 2,200円 定期預金などがある場合に必要です。
過去の通帳コピー お手元 被相続人のものだけではなく、名義預金や生前贈与などを確認するために、家族全員分が必要です。
定期預金証書

2-2.土地・建物

財産名 書類名 取得先 手数料 取得にかかる期間 コピーの可否 備考
土地 全部事項証明書 法務局 600円 即時 登記簿謄本のことです。
地積測量図または公図の写し 450円 地積測量図についてはない場合もあります。
固定資産税評価証明書 役場 300円 東京23区については都税事務所で取得できます。
名寄帳 200円 東京23区については都税事務所で取得できます。
実測図または住宅地図 ネットやゼンリン等
売買契約書 お手元
賃貸借契約書 貸地の場合に必要です。
路線価・評価倍率表 国税庁ホームページ
建物 全部事項証明書 法務局 600円 即時
固定資産税評価証明書 役場 300円
間取り図 お手元
賃貸借契約書 貸家の場合に必要です。

2-3.その他の財産

財産名 書類名 取得先 手数料 取得にかかる期間 コピーの可否 備考
上場株式 上場株式、公社債、投資信託等の残高証明書 証券会社など 1,000円 1週間程度 死亡日時点の残高で取得します。
家族全員の取引明細(直近5年間分)
配当金通知書 お手元 相続開始後に受け取る配当に関するものです。
非上場株式 法人決算書・申告書(直近3期分) 該当の法人 直近3期分が必要です。
株主名簿(直近5年間分) 直近5年分が必要です。
法人所有の土地建物の固定資産評価証明書 役場 300円 即時
生命保険金 死亡保険金の支払通知書 保険会社 保険金受け取り後1週間程度
入院給付金の支払通知書 保険金受け取り後1週間程度
解約返戻金に関する資料 返戻金受け取り後1週間程度
生命保険証書 お手元 契約時
火災保険等の保険証書 契約時
退職金 退職金の支払通知書 勤務先 勤務先による
その他 現金、家財、電話加入権、貴金属、絵画骨董等の明細書 お手元
ゴルフ会員権等の証書
未収給与、年金等の明細や証憑
貸付金等の金銭消費貸借契約書
贈与税申告書、契約書 過去3年分の被相続人からの贈与に関するものです。

3.相続税申告の添付書類|葬式費用・債務に関する書類

債務控除を受ける葬式費用や債務の内容を証明するために添付する書類です。

書類名 取得先 手数料 取得にかかる期間 コピーの可否 備考
葬式費用 領収書 お手元
香典帳 各自作成
諸経費控帳 心付け・読経料・お布施など(通夜・葬式にかかわるものに限る)も記載しておくことで、経費として認められます。
債務 借入金等の金銭消費貸借契約書 お手元
借入金の残高証明書 借入先機関 1000円 1週間程度
未払金の請求書 お手元 入院費、税金、クレジットカードの未払い分などです。

4.相続税申告の添付書類|特例を利用する場合

下記の特例を受ける場合には、その特例の適用要件に該当していることを証明する書類を添付しなければなりません。

特例名 書類名 取得先 手数料 取得にかかる期間 コピーの可否 備考
小規模宅地等の特例 遺言書 お手元
遺産分割協議書
相続人全員分の印鑑証明書 役場 300円 即時 × 1.の身分証明書書類の方で添付する場合には、重複するため省略することができます。
相続人全員分の戸籍謄本 400円
相続人全員分の住民票 300円
配偶者の税額軽減 遺言書または遺産分割協議書 お手元
相続人全員分の印鑑証明書 役場 300円 即時 1.の身分証明書書類の方で添付する場合には、重複するため省略することができます。
被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本 300~700円 即時

5.相続税申告の添付書類|注意点

5-1.重複している書類は1部だけで良い

例えば特例の適用に住民票が必要な場合、既に身分証明用として住民票を添付する場合には、わざわざ特例用の住民票を別途取得する必要はなく、身分証明用のものでまかなうことができます。

5-2.効率よく収集すること

添付書類を一覧にしますと、あまりに多くの書類があるように思われるかもしれませんが、よく見ると重複している書類もたくさんあります。

また取得先も、主には役場、法務局、お手元となっています。まずはどの書類が必要なのかをリストアップして、効率的に収集してまわりましょう。
リストアップの時点で税理士からのアドバイスを受けると、さらに収集漏れを防ぐことができるかと思います。

収集した書類はクリアファイルなどに、戸籍、印鑑証明、○○銀行、○○保険会社などの種類ごとに分けて収納しておくと、収集状況を確認する際にも分かりやすいでしょう。

5-3.相続手続き用も合わせて取得しておく

相続税申告書の添付書類は、銀行預金の名義変更や、不動産の相続登記などに使える書類が多く含まれています。添付書類のリストアップの時点で、これらの書類も含めておくと何度も役場などに足を運ぶ手間が省けます。

コピーで対応できる書類も多いですので、とりあえず書類を取得した時点で何部かコピーをとっておくと便利です。

5-4.書類収集も税理士に依頼する

税理士に依頼すれば、公的書類の収集はもちろん、申告まですべて代理してもらうことができ、結果として、相続人の負担を大きく軽減することができます。

お気軽にお電話ください 0120-201-180

相続税申告に際しては、下記のように税理士・弁護士・司法書士を含めた総合的なアドバイスが必要になるケースが少なくありません。

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