上原note
2022.10.19
共有不動産の解消
共有不動産(土地)がある場合にこれを単独所有にする方法としてはいくつかの方法があります。
- 共有不動産を第三者に売却して持ち分に応じた金銭の分配を行う方法
- 共有不動産を持ち分に応じて単独所有の不動産にする方法(共有物分割・交換・分筆)
- 共有不動産のうち共有者が持分権を放棄して他の共有者の所有とする方法(贈与)
- 共有不動産を他の共有者に売却する方法
- 共有者に遺言を書いてもらう方法
共有不動産は自由に売却したり、処分をしたりすることができません。
早い段階で、共有の解消をした方が望ましいと思われます。
共有者の中に認知症の人がいる、非協力的な人がいるような場合には、整理はなかなか進みません。
共有不動産の解消に向け動き出したものの、行き詰ってしまい、共有者の相続まで進まないといったケースもあります。
また、共有不動産の解消にあたっては諸々の費用が発生する点も注意が必要です。
共有不動産を単独所有にするには、測量分筆登記などに費用が生じます。
売却する場合には譲渡所得税が生じます。
放棄したり贈与すると贈与税が生じます。
共有不動産を単独所有にした場合の不動産取得税等も考慮する必要があります。
相続の際には、「共有相続を避けよ!」といわれるのは、このように相続人たちが、多くの難題を引き受けなくてはならないからです。共有物の整理を行う場合には、税理士、司法書士、不動産鑑定士などがチームとなって行う場合が一般的と思われます。早めの対策をお勧めします。