上原note
2026.08.20

金利上昇で会社の資金繰りはどう変わる?

長く続いた低金利の時代から、企業を取り巻く金融環境は大きく変わってきました。
特に借入金の多い会社では、「利益は出ているのに以前よりお金が残らない」という状況が起こりやすくなっています。

金利上昇の影響は、単に「支払利息が増える」だけではありません。
これからは、借入金の残高・返済額・金利をセットで確認することが重要です。

■ 金利が1%上がると、どのくらい負担が増えるでしょうか。

仮に借入金1億円で金利が1%上昇すれば年間約100万円、月平均で約8万円の負担増です。
「100万円くらいなら大丈夫」と思われるかもしれませんが、会社の体力が失われているのは事実です。
黒字だから安心なのではなく、キャッシュフロー=「利益+減価償却費」で借入金を返済できているかを見ることが大切です。

預金があるうちは問題が表面化しません。
しかし、毎年少しずつ預金を取り崩して返済している場合、数年後に急に資金繰りが厳しくなることもありますので注意しましょう。

■ 「借入を減らす」だけが正解ではありません

金利が上がったからといって、手元資金を使って急いで繰り上げ返済することが必ずしも正解とは限りません。
会社経営では、手元資金を十分に確保することも重要です。
借入金を減らした結果、預金が少なくなり、売上減少や設備故障などの際に資金不足となってしまっては本末転倒です。
場合によっては、繰り上げ返済ではなく、返済期間の見直し・借換え・固定金利への変更・複数借入の整理などによって、毎月の返済負担を調整する方法もあります。

■ 会社の資金残高の増減に注意しましょう。

金利上昇局面では、決算書の利益だけを見て経営判断するのは危険です。
大切なのは、本業で「生み出した資金 − 借入金返済 − 税金 = 最終的に会社に残るお金」という視点です。

「最近、以前より預金が増えなくなった」「借入金の金利が上がった」「毎月の返済額が大きい」と感じている会社は一度、今後3~5年間の借入金返済と資金残高をシミュレーションしてみることをおすすめします。
金利がさらに上昇してから対応するのではなく、資金に余裕があるうちに借入の構成を見直しておくことが、安定した経営につながります。

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