上原note
2021.12.08

あんしん相続へのアプローチはシミュレーションから

お父さん(90)の認知症が心配な長男Aさん(60歳)からの以下のようなご相談をいただきました。

 

Aさんのご心配は

  1. アパートを所有しているお父さん(90歳)の認知症が心配
  2. 40年のアパートで建て替えの必要がある
  3. 建て替えるには銀行借り入れが必要
  4. 手持ちの資金面の不安がある。

 

お話を聞くと、Aさんの場合、実は建替え問題だけでなくその他の多くの問題をはらんでいました。

  • 兄弟3人の相続、遺産の配分はどうするか?
  • お父さんの身上監護は誰が面倒を見るのか?
  • アパートの建替えはだれが責任をもって行うのか?
  • 老後資金、建て替えのための資金面はだれが負担するのか?
  • 金融機関からの融資はできるか?
  • 独身の妹の生活は維持できるのか?
  • 相続財産、相続税は本当はいくらなのか?

などなど・・・

 

アパート建替えだけに意識がいき、その問題だけを解決しようとすると、後々ご家族全員の生活に大きな影響が出てしまうことがあり、ここは全体的な視点が必要でした。

 

そこで、まずは相続財産全体のシミュレーション=「金銭面からの見通し」を立てることから始めました。

 

相続人の把握、相続財産の把握、相続税の計算、遺産分割の想定、相続後の各相続人の生活資金の問題などをお伺いしながら何度もシミュレーションを行いました。

 

ご相続人が心配されている一番は、お父さん亡きあとも家族全員が「安心した生活」ができるかどうかです。その見通しを立てることができれば、相続問題は大きく前進します。

 

幸いこの見通しをつけることができ、金銭的な見通しがたったので、他の問題も比較的スムーズに整理することが可能になりました。

 

アパート建替えについても、このシミュレーションの結果を参考に、家族信託を活用した建替え実行に移行することができました。実際に、Aさんが受託者になり、銀行交渉、資金繰り、収支計画を行い、Aさんが事業承継者となって建築計画が実行されています。家族信託を組成することで認知症対策にもなりました。

 

相続問題はまずはシミュレーションを行って、全体の状況把握が大事だと改めて思った次第です。


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