上原note
2025.09.03
資産の組み換えにより相続税評価額を下げるには
生前対策としての資産の組み換えは、ある資産を別の資産に変えることで、節税を図ることです。
多くの方法がありますが、2~3ご紹介させていただきます。
- たとえば、1億円の現金がある場合に、この資金で、土地を購入します。
すると、相続税を計算するうえでの、評価額は、8000万円程度まで下がります。
土地の価値は、時価ではなく路線価と呼ばれる、時価の8割くらいの金額で評価されるからです。 - さらに、この土地の上に自宅を建てて、被相続人の配偶者か、または、被相続人と同居していた相続人が相続すれば、土地の評価額は、1600万円まで下がります。
小規模宅地等の特例に該当すると、土地の評価額が最大8割、減額されるからです。 - 自宅がすでにある場合は、土地と、賃貸用のアパートや、マンションを購入する方法もあります。
すると、評価額は、5000万円程度まで下がることがあります。
賃貸用の不動産は、特別な方法で評価しますので、時価よりもかなり低くなるのです。 - さらに、あらかじめ、賃貸用の建物を相続人に贈与しておけば、家賃収入は相続人の財産になりますので、相続税を節税できます。
ただし、賃貸用の不動産は節税どころか、赤字になり損をすることもありますので、注意が必要です。
資産の組み換えについては、土地活用や会社を作る方法などにより大きな効果が狙える方法です。
一方で税金面は法人税、所得税、相続税、贈与税が複雑に絡む場合が少なくありません。
実施をされる場合には専門家に相談するなど、事前の慎重な検討が必須となります。