上原note
2023.06.07

株券発行会社の株式の譲渡

定款で株券を発行すると定めている会社の中には株券を発行していない会社が多くあります。
株券は株主の地位を表彰するものですから会社は株券を遅滞なく発行する義務があります。(会社法215①)

しかし、非公開会社(発行する株式すべてについて譲渡制限を設けている会社)の場合には、株主から請求があるまでは株券を発行しないことができます(会社法215④)ので現実には発行していない会社が少なくないのです。

ところが、株式を譲渡する場合には株券の引き渡しが必要になります。「第128条株券発行会社の株式の譲渡は、当該株式に係る株券を交付しなければ、その効力を生じない。」とされているためです。株式を譲渡しようとする場合や贈与、合併等の場合には、会社に対し株券発行の請求を行うことになります。

株券発行には時間と費用がかかるため、株主名簿を整備して株券不発行会社への変更を検討する会社が増えています。株券を発行しないことに定めれば、株券交付ということは生じません。

手続等詳しくは当所までお問い合わせください。

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譲渡制限付株式
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