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新宿で事業承継をご検討の方は上原会計事務所へ

日本政府が2023年に公表した「令和5年版高齢社会白書」(*1)によると日本の高齢化率(65歳以上が人口に占める割合)は、2022年には29.0%にも達しています。

幸いにも、全国に比べれば、新宿区の高齢化率はまだそれほど高くなっておらず、2025年に 19.1%、2040年には 22.5%になると見込まれています(*2)。

事業承継でも高齢化は問題となります。事業を承継させる後継者の育成には、時間がかかるからです。

ここでは、事業承継をお考えの方へ向けて、新宿で事業承継を行う際のポイントを解説するとともに、相談できる窓口も紹介いたします。

*1【出典】「令和5年版高齢社会白書」3頁「第1章 高齢化の状況」より
*2【出典】「計画策定の概要」2頁「第1節 計画策定の背景」より

1.なぜ事業承継で高齢化が問題になるのか

事業承継では、以下3つの方法のうちいずれかの方法を採用するのが一般的です。

  • 親族内承継:経営者の子や孫など親族に事業を承継させる
  • 従業員・役員承継:自社の従業員や取締役などに事業を承継させる
  • 第三者承継(M&A等):自社と関係のない外部の企業や投資家に事業を譲渡する

経営者の中には、ご自分の子供や孫、目をかけてきた従業員などにご自分の事業を承継させようと考えていらっしゃる方がいらっしゃるのも当然です。

しかし、親族や従業員などを後継者にする場合には、その育成に以下の理由で時間がかかかります。

  • 後継者が経営スキルを習得しなければならない
  • 後継者として社内外の信頼を得なければならない

一方、2021に中小企業庁が公表した「中小M&Aの意義」によると、最も多かった経営者の年齢が1995年の47歳から23年後の2018年には69歳になっていると報告しており、経営者には後継者を育成するための時間があまり残されていないことがわかます。

そのため、親族内承継や従業員承継から、後継者育成に時間がかからないM&Aなどの第三者承継に注目が集まっているわけです。

【出典】「中小M&Aの意義」|中小企業庁

2.新宿区の産業構成の特徴

次に、新宿区の産業を全国の産業と比較しながら考えてみます。

全国では第一次産業に就業者数の3.25%(*1)が従事しており、北海道、東北、九州では重要な産業となっていますが、新宿区にはほぼ存在しません。

また全国の第二次産業には就業者数の23.4%(*1)が従事していますが新宿区では9.2%(*2)ほどです。

新宿区の産業の特徴は、全国に比べ、第三次産業に85.1%(*2)もの就業者が従事している点です。

事実、新宿区の産業は「卸売業・小売業」が19.1%、「宿泊業・飲食サービス業」が18.4%を占め、次いで「不動産業・物品賃貸業」が11.5%、「学術研究,専門・技術サービス業」が10.7%と続いています(*3)。

全国・新宿区いずれも2020年の数字となります。
*1【出典】「新宿区(シンジュクク 東京都の人口と世帯」|GD Freak!
*2【出典】「2020年(令和2年)全国の都道府県産業三部門就業者数・構成比|国勢調査」|トレナビ
*3【出典】「新宿区 産業振興プラン」|新宿区

3.第三次産業の中小企業が事業承継をする際のポイント

新宿区では、第三次産業が8割を超えていることがわかりました。

そこで、主に第三次産業で事業承継をする際のポイントをご紹介します。

3-1.早期の準備と計画的な後継者育成を

第三次産業では、建物・土地や機械などの固定資産は他の産業と比較して少ないですが、販売・サービスを行ううえでの知財・ノウハウ・ソフトウェアといった無形の資産が中心となります。そのため、他の産業よりも人材の育成がより重要な課題となります。

前述の通り、親族や従業員に事業を承継するには、時間がかかります。

経営者が自社の経営状態や経営課題を把握しながら、早めに事業承継の準備を始め、計画的に後継者を育成していけるかどうかが事業承継の成功の秘訣となります。

後継者は、日本人に限る必要はありません。全国でも外国人居住者が最も多い東京都でも、新宿区は区民全体の約13%*が外国人と都内でも外国人居住者が一番多いエリアです。

セブン&アイホールデングスや日産自動車のように、後継者としての適性があり、社内・社外の信用を勝ち取ることができれば、経営者とすることが可能です。

*【出典】「令和5年度新宿区多文化共生実態調査報告書」|新宿区

3-2.第三者承継も含め多様な手法を検討する

少子高齢化によって、経営者の高齢化だけでなく、人手不足も顕著になっています。新宿区も例外ではありません。

2024年10月~12月の「新宿区 中小企業の景況」によると、経営上の問題として、「人手不足」が 32.4%(1*)と、全体で2位につけています。

新宿区の人口は、1965 年に 413,910 人とピークを迎えた後減少をたどり、2025年3月1日時点で351,874人(*2)となっており、ピーク時より6万人以上も減少しています。

後継者が不在であっても、事業の承継先は、親族や従業員以外にも存在します。自社とは何らかかわりのない第三者に事業を譲渡するといった選択肢を含めて、広い視野で考えることが重要です。

*1【出典】「新宿区 中小企業の景況(令和 6年10月~12月期)」|新宿区
*2【出典】「新宿区の人口」|新宿区

3-3.事業承継は事業を成長・発展させるチャンスでもある

昨今は、親族に後継者候補がいても、「事業に将来性がない」という理由から、事業承継が困難になっている中小企業も増えています。

であれば、後継者候補が自らが承継を希望するように、事業を改善する方法も取れるはずです。

事業承継を、単なる後継者への引継ぎと考えず、自社の長所・弱点を客観的に見つめ、後継者に残すことができる資産を増やし、他社にはない強みを持った会社にし、効率的な組織体制を持った会社になるためのステップと考えてみてはどうでしょうか。

事業承継は、事業を成長・発展させるチャンスでもあるのです。

4.新宿区で事業承継を相談できる窓口

新宿区にも事業承継を相談できる窓口は、いくつか存在します。ここではそうした窓口をご紹介します。

ちなみに、新宿区では、中小企業の経営者・後継者が事業承継を考えるための一助となるように、You Tubeで動画配信を行っています。

【参考サイト】「事業承継に関する動画を配信しています」|新宿区

4-1.東京商工会議所のビジネスサポートデスク

東京商工会議所では、事業承継や売上の拡大、創業等をサポートするための、ビジネスサポートデスクを設置しており、中小企業診断士、や税理士などに無料で相談することができます。

相談するためには、電話・ファックス・メールで事前に予約が必要です。

住所 〒160-0023
東京都新宿区西新宿6-8-2 BIZ新宿4F(東京商工会議所 新宿支部内)
相談受付時間 月曜日~金曜日9:30~17:00(祝日、年末年始除く)
相談予約受付 (電話)03-4346-1961
(FAX)03-3345-3251

さらに、東京商工会議所が国から委託を受け、以下のホームページを開設して事業承継でも特にM&Aを支援しています。

4-2.ビジネスアシスト新宿

新宿区では、経営課題解決を支援するために、中小企業診断士のほか、社会保険労務士を派遣し、経営全般に係るアドバイスを行っています。もちろん、事業承継についても相談が可能です。

残念ながら、令和6年度の専門家の派遣は締め切ってしまいましたが、令和7年度の専門家の派遣は、詳細が決まり次第告知される予定です。

ご興味のある方は、以下のサイトから情報を収集してみてはいかがでしょうか。

4-3.東京都のサポート

また、東京都でも、公益社団法人が事業承継ポータルサイトを開設して、事業承継や経営改善に関する支援情報や、実際に事業承継に取り組んだ中小企業者の事例、その他コラムによる情報提供を行っています。

相談やセミナーを受けることができます。

【参考サイト】「事業承継ポータルサイト」|公益財団法人東京都中小企業振興公社

4-4.東京弁護士会による中小企業等向け法律相談

東京弁護士会では、2014年から「中小企業法律支援センター」を立ち上げ、法律相談を担当する弁護士を紹介しています。

webや電話で予約をすると、コンシェルジュ弁護士から折り返し電話があり、相談のポイントを整理してふさわしい弁護士を判断し、適した相談担当弁護士をご紹介します。

コンシェルジュ弁護士の電話対応は無料ですが、相談担当弁護士の面談相談はも初回の30分のみ無料で、30分を超えると、5,500円/30分の料金が発生します。

相談受付時間 月曜日~金曜日9:30~16:00(祝日、年末年始除く)
相談予約受付 (電話)03-3581-8977
Webサイトからの申込

 

4-5.新宿区の税務署

事業承継を行うために現経営者から後継者へ株式を移転する際には、贈与税や相続税が発生します。

この贈与税や相続税の納税を猶予できるのが、事業承継税制です。税務署では、事業承継税制の相談にも乗ってくれます。

新宿区には2つの税務署があります。

新宿税務署

住所 〒169-8561
東京都新宿区北新宿1丁目19番3号
電話番号 03-6757-7776(代表)
受付時間 月曜日~金曜日8:30~17:00(祝日、年末年始除く)
国税庁HPの案内ページ

四谷税務署

住所 〒160-8530
新宿区四谷三栄町7番7号
電話番号 03-3339-4451(代表)
受付時間 月曜日~金曜日8:30~17:00(祝日、年末年始除く)
国税庁HPの案内ページ
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4-6.東京税理士会 新宿支部

事業承継税制以外にも、事業承継では、税金について様々な問題が発生します。

そんなとき、頼りになるのが税理士です。新宿区には、東京税理士会の支部が2箇所存在します。

新宿支部

住所 〒160-0023
東京都新宿区西新宿7-15-8 日販ビル3F
電話番号 03-3369-3235(代表)
営業時間 月曜日~金曜日9:00~17:00(祝日、年末年始除く)
WEBサイト

四谷支部

住所 〒160-0004
東京都新宿区四谷3-7-6 NK第8ビル2階
電話番号 03-3357-4858(代表)
営業時間 月曜日~金曜日9:00~17:00(祝日、年末年始除く)
WEBサイト

4-7.東京法務局 新宿出張所

事業承継を行って役員に変更があれば、変更登記を行わなければなりません。

法務局では、登記一般について相談することができます。

住所 〒169-0074
新宿区北新宿1丁目8番22号
電話番号 03-3363-7385(代表)
受付時間 月曜日~金曜日9:00~17:00(祝日、年末年始除く)

4-8.東京司法書士会 新宿支部

会社の登記には、様々な規則があります。

事業承継で登記が必要な際には、司法書士に依頼するのが近道です。

住所 〒169-0073
東京都新宿区百人町一丁目20番26号ムサシノビル506
電話番号 03-6279-1945(代表)
問合せ時間 月曜日~金曜日 正午~13時を除く9:00~17:00(祝日、年末年始除く)

新宿区での事業承継は当税理士事務所へご相談ください

当税理士事務所は、中小企業の事業承継をサポートしており、今まで数々の事業承継を成功させてきました。

事業承継税制にも、精通していることは言うまでもありません。

もし、事業承継でお悩みの方がいらっしゃらいましたら、ぜひ一度ご相談ください。

事業承継サポート
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お気軽にお電話ください 0120-201-180

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