上原note
2023.08.30
紙の約束手形、2026年をめどに廃止へ 経産省が方針
経済産業省は支払手段としての「支払手形」を廃止するよう求めています。
その理由として
- 支払期間が振込等に比べて長期にわたり取引先に負担を強いている。
- 支払利息等の金利負担を取引先に追わせている。
- 紙によるため郵送代や管理事態にリスクがあるため電子記録債権を利用すべき。
としています。
現在も、多くの企業で支払手形を支払の手段としています。台風手形など長期の期日のものでなくとも、金融の手段として使われているのも事実です。また、支払手形は、受取側、支払側双方で管理の必要があり取り扱いにリスクがあることも否めません。
また、「取引先が電子取引を利用していない」などの意見もあり、利用料金や電子記録債権の口座の互換性などにつき現状にそぐわない面もあります。
しかしながら、社会全体として電子化が進む中、支払手形は減少していく方向にあるのも事実でしょう。支払手形の利便性以上の商品性を整えるなど使いやすい環境整備が待たれます。
個々の企業としても、支払手形を減らしていくためにどのような対策を講じるべきか、真剣に考える必要があります。キャッシュフローにかかわる課題ですので、一朝一夕にはいきません。じっくり取り組みたいものです。