上原note
2024.07.10
事前確定届け出給与
「事前確定届出給与」の制度を利用し役員報酬10万円/月、役員賞与1200万円/年としている会社があります。
社会保険料を節約するための方法として利用されているようです。
現行の税法の下では、認められる方法ではありますが、あまりお勧めできません。
その理由として、役員報酬は株主総会で決定されるものですが、中小企業の場合に株主総会、決算公告がきちんと開かれているかというと、そうでない場合のほうが多いのではないかと思います。
当局の印象も決していいものではないでしょう。
そのような理由から、支払った役員賞与1200万円が否認されるかもしれないと危惧します。
そうであれば、役員報酬、60万円/月 役員賞与300万円/半期としたほうが自然に思います。
社会保険料は下がりますが、税負担は年間を通じてみれば変わりません。
そのリスクをとるか、取らないかは経営者判断ですが、墓穴を掘るということのないようにしたいものです。