上原note
2021.09.29

オーナーの相続があると、株主総会が開けない可能性が・・・

株式について相続が発生し、遺産分割協議ができていない場合(未分割)にはその株式については共有の状態となります。

一方、会社は欠員した取締役の選出など、株式が未分割であっても決議をすすめなくてはなりません。

その場合にはどのように手続きを進めるのかが問題になります。

相続した株式が未分割の場合の共有株式についての権利行使は以下の通りです。

 

会社法106条(共有者による権利の行使)

「株式が二以上の者の共有に属するときは、

*共有者は、当該株式についての権利を行使する者一人を定め、

*株式会社に対し、その者の氏名又は名称を通知しなければ当該株式についての権利を行使することができない。」

  • 権利行使者を決める
  • 会社に権利行使者の氏名・名称を通知する

この2つを満たすことが要件とされています。

 

しかし、この①権利行使者の指定については、持分の価格の過半数で決する(最判H9.1.28)とされているんですね。過半=多数決ですので1/2では過半数とは言えません。

 

例えば

取締役の父が被相続人、子供2AさんBさんが相続人とします。

会社は1000株を発行しており、父は600株、叔父が400株所有していました。

父の相続によって取締役が欠員となりましたので、株主総会を開いて取締役を選出する必要が出ました。

しかし、Aさんが海外に住んでいるため遺産分割協議ができません。

AさんBさんの相続分はそれぞれ600/2300株で持分価格は等しく過半数となりません。

このため、権利行使者を選出することができず、叔父一人で株主総会を開くことになりました。

 

が、さらに、株主総会の普通決議は会社法309条で

「株主総会の決議は、定款に別段の定めがある場合を除き、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をもって行う。」

とされています。

 

最判H27.2.19によれば、定足数の計算において相続した株式も母数に算入するとされているため、この場合には定足数を満たさないことになり、株主総会が有効に成立しません。

 

結局、遺産分割協議ができるまで会社業務に支障を残すことになります。

贈与、遺言など、株式の生前対策を行っておくことが効果的と思います。

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