減価償却を考えてみる
減価償却とは、固定資産の取得にかかった費用を耐用年数に応じて費用配分して計上する方法です。
仮に、機械装置(法定耐用年数10年)を1000万円で購入したとしますと
機械装置/現預金1000万円 として機械装置購入価格を固定資産に計上し
各年の費用処理として 減価償却費/機械装置100万円 (=1000万円/10年)とする費用化の方法です。
耐用年数とはその対象となる資産を使用できる「期間」のことで、一般的には国税庁の定める法定耐用年数表によっています。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/pdf/2100_01.pdf
ところで、実際にこの機械が10年間、正常に働くかと言えば、精々5年で新品と交換ということが多くあります。また、技術進歩の速さなどによって機械自体が陳腐化してしまう可能性も考慮されなくてはなりません。
もちろん、個々の機械ごとに判断することにはなりますが、法定耐用年数による償却を行っていては、損益計算上は利益がでるものの、実態からは大きくかけ離れた損益ということになりかねません。結果として、会社の目標なり、管理会計上の損益としては緩いものとなってしまいます。
実際に使用できる期間が5年であれば、減価償却費/機械装置200万円(=1000万円/5年)とする予算管理を行うことによって各部門の業績を正確に測れるはずです。
たとえ、税務上は有税であっても、自社独自の耐用年数表の作成することで、強くたくましい会社に近づくことができるのではないかと考えます。