上原note
2025.11.26
60日ルールとは?
親事業者(発注側)は、納品(役務完了)から 60日以内に下請代金を支払う義務があります。
従来からある下請法ですが、現在は行政指導が非常に強化されています。
<1> まず、制度上の「60日以内」の注意点を上げてみると
- 基準日は「検収日」ではなく “給付受領日(納品日)”です。
検収をあえて遅らせて支払日を引き延ばすのは違法の可能性があります。 - 月末締め方式でも実質60日を超えれば違法となります。
例: 3月5日納品 → 締日3月末 → 支払5月末= 実質 86日 → 違法となりうる。 - 契約書に書いてあっても60日超なら無効です。
「合意しているからOK」は通用しません。
<2>違反とされる典型パターンとしては
- 支払サイトが 90日・120日になっている → 近年は最も厳しい指導事項。
- 検収を1〜2か月待たせる → 形式的に「検収日基準」にしても違法。
- 「協力金」「手数料」名目で支払額を減額 → 支払遅延・買いたたきとセットで発生しやすい。
<3>今すぐ確認すべき項目をチェックしてみましょう。
- 取引先の支払サイトは 60日以内 になっているか
- 締日・検収日が恣意的に遅らされていないか
- 契約書・注文書に支払期日が明確に書いてあるか
- メール・チャットでの発注は証拠を残しているか
- 過度な値引き要求を受けていないか
- 価格転嫁が妥当に行えているか
















