上原note
2023.06.21
株式の相続がなかなか決まらない
ある会社(A社)の社長が急死しました。
社長はワンマン経営で、営業販売、経営管理全般を一人で掌握していました。
社員は15人、株式は社長が100%保有していました。
社長の相続人は、妻、長男、次男、長女の4人ですが、長男と二男の仲が悪く遺産分割ができません。
社長が一人で切り盛りしてきた会社ですが、社長が死亡したからと言って経営を止めるわけにはいきません。社員の給料支払もあるし営業も継続する必要があります。
遺産分割ができないため、社長がおらず会社は不安定な状況に追い込まれています。
どうしたらいいですか?という相談です。
とりあえず、会社の代表者を決めないと会社運営ができません。
株式の遺産分割には、努力していくものの、早急に社長を決める必要があります。
相続人の中から代表者を決め、その人に株主代表になってもらい、株主総会で取締役を選任します。その後、取締役会で代表取締役を選任し、代表として活動してもらいます。
遺産分割によって株の所有がはっきりしたら、再度代表者を決定することも可能です。
A社では、社長の妻に相続人代表になってもらい、妻が代表取締役として選任されました。急場しのぎですが、社長の代わりに頑張っていきましょうということになりました。
社長が急死するようなことがあると、全員があたふたしてしまいます。生前からリスクを想定し、遺言を書いておくなどの事前準備も必要になってきます。