創業計画書の書き方|審査員を納得させるためのコツ
新規事業を立ち上げる上で不可欠なのは、開業資金です。この資金を集める一つの方法として、「創業融資」を提供する金融機関…[続きを読む]
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事業で資金が必要になった際、金融機関から借りることが一般的です。ただ、創業時など、社会的信用が十分でない場合は民間の銀行から融資を得ることは簡単ではありません。
このような場合に、比較的、簡単に融資を受けやすいのが、政府系の金融機関である「日本政策金融公庫」です。
ここでは、日本政策金融公庫から融資を受けるための手続きの流れと必要書類をご紹介します。
日本政策金融公庫から融資を受ける場合には
があります。認定経営革新等支援機関とは、国の認定を受けた税理士や弁護士、中小企業診断士などの士業や金融機関などのことで、日本政策金融公庫の融資手続きなどをサポートする機関です。認定経営革新等支援機関に依頼すると創業計画書や事業計画書の作成サポートなど融資に関する支援を受けることができます。また、ケースによっては日本政策金融公庫との面談に依頼した専門家が同席してくれることもあり、安心して融資手続きを進めることが可能です。
認定経営革新等支援機関に依頼した場合、自分自身で手続きをする場合のどちらについても書類の作成から融資実行まで早くて1か月必要になります。ただし、書類の不備や準備不足などにより融資まで長期間必要になるケースもあります。
個人事業主・小規模企業の方向けに解説いたします。
基本的には、自分自身で日本政策金融公庫の融資手続きを行う方法について解説します。
認定経営革新等支援機関を利用する場合は、その支援機関が代わりに借入申込書を提出してくれますが、それ以外の手順はほぼ同じです。
まずは日本政策金融公庫が設置している「事業資金相談ダイヤル」へ電話し、融資制度の概要や手続き方法の案内を聞くことができます。疑問点などを質問することも可能です。
電話番号:0120-154-505(平日9:00-17:00)
お近くの日本政策金融公庫の支店窓口へ訪問し、融資申し込みを行う前に相談をしておくと、その後の手続きがスムーズに行えます。
創業計画書や事業計画書の案を事前に持参して、融資担当者より具体的なアドバイスをもらうことが可能です。融資面談で緊張しないように、実際に支店へ一度訪れておくといいでしょう。
支店窓口への訪問は、事前に予約してから行くとスムーズです。
次の日本政策金融公庫のページから予約できます。
日本政策金融公庫:予約相談(お借入またはご返済に関するご相談)【国民生活事業】
窓口となる支店は、法人の方は本店所在地、個人事業主の方は事業を行っている住所(いずれも創業前の場合は創業予定の場所)の近くの支店となります。
融資の申し込みに必要となる書類を準備します。
詳しくは「日本政策金融公庫の融資で必要となる書類」で解説しています。
書類が準備できたら借入申込書の記入を行います。借入申込書は日本政策金融公庫の窓口、またはHPよりダウンロードすることができます。
提出は窓口での提出の他に郵送での提出、オンラインでの提出が可能です。ただし、オンラインでの提出は書類のアップロードなどが必要になるため、パソコンに慣れている方でなければハードルが高くなります。確実に申し込みを行いたい場合は窓口で書類の確認を行いながら提出するといいでしょう。
日本政策金融公庫:国民生活事業 各種書式ダウンロード
日本政策金融公庫:国民生活事業 事業資金オンライン申し込み
借入申込書を提出すると、日本政策金融公庫から面談の日時の連絡があります。一般的に面談日は申し込み日から10日前後で行われます。面談では、提出した創業計画書または企業概要書をもとに融資担当者から事業計画について質問されるため、完成度の高い創業計画書や事業計画書を作成することが重要です。
資料に書いたことを担当者の前でしっかり説明できるように準備しましょう。また、現在の事業内容や決算書の内容についても質問されますので、決算書の中身をしっかり把握しておく必要があります。面談の時間はだいたい1時間前後です。服装やマナーに気をつけて挑みましょう。
面談と提出した書類をもとに融資審査が行われます。場合によっては担当者によるオフィスや設備投資を行う工場などの視察が行われ、融資を行うかどうか審査されます。融資審査は約1週間から2週間ぐらいで結果が通知されます。
融資審査に合格すると融資契約に必要になる契約書や借用証書等の書類が送付されてきます。必要事項を記入し、日本政策金融公庫へ返送することで融資契約が完了します。
融資契約が完了すると、日本政策金融公庫から融資の振り込みが行われます。基本的には融資契約書などの書類が日本政策金融公庫に到着して3営業日後に指定の銀行口座へ振り込まれます。
返済予定表に従って借入金の返済が開始されます。据え置き期間を選択している場合、据え置き期間中は利息のみの支払いになり元金の返済はありません。返済は銀行口座から自動振替により行うことが一般的です。
日本政策金融公庫の融資の申し込みには以下の書類が必要になります。個人事業主と法人で必要書類がやや異なりますが、ほとんどの書類は共通です。
状況に応じて追加で書類が必要になる場合があります。
ここからは、上記のうち重要な書類をいくつかピックアップして詳しく解説します。
日本政策金融公庫に融資を申し込みための書類です。
下記のHPよりダウンロードして印刷します。または、日本政策金融公庫の各支店の窓口でも入手可能です。
借入申込書は表と裏がありますので、両面に印刷します。
表面には、氏名(法人名)、住所(本店所在地)、連絡先、申込金額、借入希望日、返済希望日、返済方法、資金の使途などを記入します。
裏面は、基本的には記載不要ですが、融資制度等のDMの発送をして欲しくない場合は、チェックを入れます。
創業前または創業直後の場合は創業計画書を、創業後で1期目の決算を終了している場合は企業概要書を提出します。
どちらも内容的には、大きく変わらず、次のような事項を記入します。
創業計画書と企業概要書のどちらもA3用紙一枚程度の大きさですが、記入欄が狭く、十分に記載することができないと思いますので、別紙で記載することをお勧めします。
特に、取扱商品・サービスの欄については、グラフや資料を用いて、あなたの事業の新規性や優位性、差別化ポイント等をわかりやすく説明しましょう。
創業計画書の書き方について、こちらに詳しく記載していますので、ご参照ください。
融資申し込み時に、直近6ヶ月分の預金通帳のコピーを提出します。ネット銀行で通帳がない場合は、ネットバンキングの画面からダウンロード可能な入出金明細書等を提出します。
なお、面談時に預金通帳を持参するように指示されることもあります。
預金通帳をチェックする目的は大きく分けて次の2つです。
創業計画書または企業概要書に自己資金と借入の状況を記載しますが、実際にそのとおりか確認されます。
特に自己資金をコツコツ貯めてきたかが重要ポイントです。臨時的に誰かから借りて自己資金があるかのように見せると審査が通らない可能性がありますので、ご注意ください。
配偶者や子供の通帳でお金を貯めている場合は、その通帳も提示するようにします。
売上がちゃんと入金されているかどうか、仕入や経費はちゃんと支払いがされているかどうか確認されます。
特に税金の支払いがされていることは重要ポイントです。税金を滞納していると、審査に落ちる可能性が高くなります。
その他に、事務所・店舗の家賃、水道光熱費など毎月の支払いがきちんとされているかも確認されます。
事務所・店舗などを借りている場合は、その不動産物件の賃貸借契約書のコピーを提出します。
これから物件を借りる場合には、借りる予定の物件の契約条件がわかる書類(不動産のチラシ等)を提出します。
許認可が必要な事業の場合は、許認可症のコピーの提出が必要になります。
基本的には、許認可を取得してから借入を申し込みますが、飲食業など後日提出でも可能な業種もあります。ただし、事業を行うにあたり必要な資格は事前に取得していることが必須です(食品衛生責任者など)。
設備投資のための融資を受ける場合は、設備の見積書や工事請負契約書を提出します。
設備の購入や店舗の改装が必要な場合には、事前に必要な見積もりを取得しておきます。
認定経営革新等支援機関に依頼して日本政策金融公庫から融資を受ける場合の流れは、基本的に自分自身で手続きを行う場合と同様ですが、以下の点が異なります。
認定経営革新等支援機関に相談すると融資に必要になる書類の指示があり、収集した書類のチェックが行われます。日本政策金融公庫に書類を提出する前にチェックしますので、その後の手続きがスムーズに進みます。
日本政策金融公庫からの融資審査で最も重要になる書類である創業計画書、または事業計画書の作成を専門家からサポートしてもらえます。税理士が行っている認定経営革新等支援機関に依頼した場合には、現実的で整合性が取れた事業の見通しなど数字に関してのサポートを受けることができるでしょう。
日本政策金融公庫の融資の1つである中小企業経営力強化資金を利用する場合には必ず認定経営革新等支援機関のサポートが必要になります。中小企業経営力強化資金は、低金利・無担保・無保証のお得な融資制度です。この融資を受けるためには、事業計画書に認定経営革新等支援機関の所見を記載しなければなりません。
面談は融資を受けられるかどうかを決める重要なポイントです。事前に面談指導を行い、融資審査に備えたサポートを受けることができます。
日本政策金融公庫で融資を受ける場合、自分自身で手続きを進めることもできますし、認定経営革新等支援機関を利用して手続きを進めていくこともできます。どちらの場合であっても基本的な手続きの流れは変わりませんが、認定経営革新等支援機関に依頼することでスムーズに手続きを行うことができ、融資審査に効果的な創業計画書や事業計画書のサポートを受けることが可能です。また、認定経営革新等支援機関を利用すると低金利・無担保・無保証の「中小企業経営力強化資金」での融資を申し込むことが可能です。
当会計事務所は「認定経営革新等支援機関」です。日本政策金融公庫からの融資を考えられている方のご相談を承っておりますので、お気軽にご相談ください。
自分で手続きを行う方法と、認定経営革新等支援機関に依頼する方法があります。どちらも基本的な融資手続きの流れは同じですが、認定経営革新等支援機関に依頼した場合は、書類のチェックや、創業計画書作成のサポートを受けることができます。
まずは、お近くの日本政策金融公庫の支店窓口へ訪問し、融資申し込みを行う前に相談をすると良いでしょう。事前の創業計画書の案を持参することで、融資担当者より具体的にアドバイスをもらうことも可能です。
必要書類を準備し、借入申込書を記入のうえ提出します。その後、融資の面談があり、審査が行われ融資が決定されます。
当事務所は、税理士、社会保険労務士、行政書士、弁護士の専門家集団です。誠実、信頼を旨にプロとしてお客様に“安心”をお届けします。税務会計、顧問税理士、創業支援、融資・資金調達などについてはお気軽にお問い合わせください。
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